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エルフィファーレは夢を見ていた。 夢を見ること事態は珍しくもなんともなかったが、今回の夢は悪夢と言っても良いようなものだった。 自分をACのコアに閉じ込めることになった、とある依頼主に抱かれた夜の事だった。 実を言うと、あまり良い――容姿ではなく性格と道徳的な観点が――男ではなかったため、エルフィファーレも乗り気ではなかった。 どこからか略奪してきただろう大きなベッドで、匂いのきつい香水の香りを漂わせながら、男はこれくらいならどうだと、 それなりの額を提示してきたが、そういう問題じゃないのですとエルフィファーレは返した。 そこは、元は政府軍の検問所かなにかだったであろう場所に建てられていた、地上二階、地下一階の兵舎の一室。 士官用にあてがわれる部屋なのか、そこそこ広く、リノリウムのような色をした壁を除けば、文句ない部屋だった。 もっとも今は男の悪趣味に毒されてしまい、学生運動かなにかの宣伝ポスターのような、見た目だけ派手で意味を持たない張り紙や、 質素さが売りだったこの部屋には不釣り合いな虎の毛皮のレプリカなど、 自己顕示欲が見えすぎていて、思わず苦笑するような空間と化していた。 いくら娼婦でも抱かれたい相手と、嫌でも抱かれたくない相手と言うものがある。 それにエルフィファーレは、性欲のために娼婦をやっているのではなかった。 それなのにこの男は、そこを勘違いして、金さえ積めば抱かせてもらえると思っていた。 結局、依頼主でもある男の機嫌を損ねすぎるのはよくないと思って抱かれてしまったのだが、男はエルフィファーレを満足させずに、 自分だけ充実感に浸って、欲を吐き出し終えた赤ら顔で、ありもしない自慢話や夢物語を散々語り始めた。 事後の微睡みなど一切なかった。 抱かれるだけ抱かれて、それで終わりというほうがまだマシだったかもしれない。 だからエルフィファーレはにっこりと笑って、俺の女にならないかと誘った男に、こう言ってやったのだ。 「ボクは粗末な人とは一緒にならないんですよ」 男は一瞬、こいつはいったい何を言っているんだと言うような顔になった後、 言われた意味を理解したのか、唇を震わせながら部屋から出て行った。 ポケットにいつも忍ばせている32口径の護身用小型拳銃をこっそり枕下に隠して男が戻ってくるのに備えたエルフィファーレだったが、 その夜、男は戻ってこなかった。 きっとその夜の内に依頼終了後に斬り捨てる計画をたてて、機体を弄り回し、例の細工をしたのだろう。 口ばかりの男だと思っていたから、油断して、その結果があの有様だった。 夢の中、五日間も閉じ込められたコクピットの中にエルフィファーレは座っていた。 服はパイロットスーツではなく、何故かお気に入りの私服だった。 黒のホットパンツに薔薇の刺繍があしらわれた白いガーターベルトと、 パリパリっと真っ白なワイシャツと、ちょっとだけ赤みがかった黒いネクタイ。 これがいつものボク、とエルフィファーレは声に出さず、唇を動かした。 脚を折りたたんで、膝を両手で抱え、パイロットシートの上で体育座りをするような格好になりながら、彼女は考えふけった。 いろいろなことを考えて、いろいろなことに反省して、冷静に自分を見つめ直した。 少しの間、ACに乗るのは止めた方が良いな、ということや、当分の間はどこかに定住しようということ。 それらを考え出したところで、彼女は自分が病院の患者服を着ていることに気づき、 ちょっとだけきょとんとした後、微かに笑みを浮かべながら「あぁ……」と吐息を漏らしながら、言った。 「……そういえば、助けてもらったんだよね、ボク」 安堵の溜息を吐き出しながら、エルフィファーレの意識は夢の中からゆっくりと浮上していった。 ―――― ……身元不明の彼女と、そのACを難民キャンプ『エクシーレ』が回収してから、三日が経っていた。 あの後、一日中振り続けた雨は翌日になってすぐに止み、昼になると今度は太陽が顔を出して、 傍若無人で強力無比な太陽光をさんさんと地上に放射し、 湿度や湿気といったものをすべて蒸発させていた。 三日経った今は、分厚い雲が太陽を遮っている。適度な湿度に、適度な温度だ。 エクシーレの敷地中央にある居住区――とはいっても、プレハブやそれに類似した建築物の群れ――の方から、 子供のはしゃぐ声と、母親たちの談笑が聞こえてくる。 そんな中、シメオン・ムーシェはよれよれになったオリーブ・ドラブの戦闘服姿で、 灰色のツナギを来た青年と一緒にところどころ錆の浮いた廊下を横並びに歩いていた。 どちらも背筋がピンと伸びているが、服の着こなし方は雑だった。 「んでさ、どうすんだよお前。お姫様拾っちまったわけだろ? しかも目ェ覚めてねえんだろ、まだ」 こつこつと編み上げブーツの靴音を廊下に響かせながら、灰色のツナギを着た青年が言った。 ムーシェに比べて年齢相応といった馴れ馴れしさと、口の悪さが感じられるが、夢見る少年がそのまま大きくなったような、 どこか愛嬌のある顔のせいで、不思議と悪い気は起こらない。 ツンツンに尖った茶色い髪の毛はムーシェのものより短く、目の色も活発そうな褐色で、よく見比べると身長もムーシェより少し低い。 「少なくとも、キスで目覚めさせるつもりはないんだろ?」 へへへっ、と意地悪く笑い、ムーシェを肘で小突いた灰色のツナギを着た青年――ヴィクター・スピアーズは、 皮肉の利いたセリフが帰ってくるのかと期待していたのだが、ムーシェはこう言った。 「案外、そういう手もあるかもしれないな」 いつもの仏頂面でぽつりとつぶやかれた言葉に、スピアーズは目を白黒させた後、急に真面目な顔になっていった。 「おい、シメオン、お前なにか拾い食いしなかったか? もしかして病気なのか。主に頭とか、脳とか、そっちの方で」 「そんなことはしてないし、俺よりお前の頭の方が狂ってるだろう。それよりもお前、 今日はエレナが昼飯作ってくれんだよ、とか昨日言ってなかったか。もう12時だぞ」 ほら、とムーシェは愛用の腕時計をスピアーズに見せてやった。 軍用の物ではなく、小洒落た細身の腕時計の長針は、どちらも真上を指していた。 「げっ……マジかよ。俺の時計壊れてんのかぁ……? さっき見た時はまだ10時だったのによォ」 「ただ時間が過ぎただけだろう。ほら、さっさと行ってこい。女を待たせる人間には、碌な奴がいないんだ」 気だるげな口調で言いながら、ムーシェは右手を振って動物にやるのと同じ「あっち行け」のジェスチャーをした。 そのジェスチャーの意味をくみ取ったスピアーズは軽く溜息を吐き出して、半身になりながら言った。 「わぁーってる。んじゃ、俺の分まで見舞っといてくれよ」 「オーケイ。オペレーターによろしくと言っておいてくれ。いつも頼りにしていると」 「もうちっと軽めの言葉に変換して言っておくわ。エレナがてめえに惚れたら一大事だからな」 ははは、と心の底から面白おかしそうに笑い声を上げ、スピアーズは小走りで廊下を走り抜け、そのまま角を曲がって消えて行った。 スピアーズは暇さえあればモンティ・パイソンだのマーフィーの法則だの、その辺りのユーモラスな書籍を読み耽って、 それを頭の中で再構築しているだけのことはあるのか、冗談をジョークのように飛ばしまくる。 政府軍に入隊する以前からの親友であるムーシェにとって、スピアーズは天秤の向い側の皿に置かれた分銅のようなものだ。 対照的な態度と性格だから、その分つり合いが取れる。 とはいっても、いつも地に足つけず天秤の上で上下されるのも気持ちの良いものではない。 ふっと方から力を抜いて、ムーシェは廊下を歩き続け、そしてその部屋にたどり着いた。 元は工場長が使っていた事務室かなにかだったそこは、工場の隅にひっそりとありながら、 一人分とは思えないような床面積を持っており、その広さから今では医務室代わりに使われている。 扉の向こう側から漂ってくる微かな消毒液の匂いを感じながら、ムーシェはふうと息を吐き出した。 見舞いとは言うが、俺は彼女の名前すらまだ知らないでいるのだ。 彼女のことについて何も知らないという事実が、ムーシェの胸に重く圧し掛かる。 けれどムーシェはそれを無視して意識を切り替え、「医務室」と書かれた扉を二回ノックした。 「どうぞ」 しわがれた柔和な声が、部屋の中から返ってくるのを聞き、ムーシェは扉を開けて部屋の中へ入った。 中は天井が高く、奥行きのある清潔な部屋だった。錆の浮かないプラスティックなどを壁に貼りつけ、 それを眼に優しいクリーム色に塗り、所々の角になっている部分に、目が覚めるような白いカバーが取り付けてあった。 LEDライトは白系統で囲まれた部屋ではよく反射し、目に見える風景の中に影がないようにも見え、距離感がつかみづらい。 斥候狙撃兵としていつも距離と共にあったムーシェは、まったくもって安全であると言うのに、ここにくるといつも不安になるのだった。 「ああ、リーダーじゃないですか。分かってますよ、彼女ですね? 今さっき目を覚ましたところなんですよ」 こちらの顔を見るや否や、応答も聞かずに話を勝手に進めているのは、元政府軍軍医のリチャード・マルコウィッツ少佐で、 いつも空挺徽章とレンジャー徽章が縫い付けられた白衣を着ていることから、難民キャンプであるエクシーレお抱えの戦闘部隊、 『実働部隊』の面子から『アサルト・メディック』と冗談交じりに言われている。 白髪交じりの金髪を歩兵のように刈り上げていて、下手な兵士よりも筋肉質でひょろりとした身体は、とても医者の物とは思えない。 キリスト教の慈愛の精神をはめ込んだような碧眼はいつも患者に安心感を与え、必要とあれば柔和な声を取りさって、厳しく叱咤する事さえある。 身長182㎝のひょろ長いマルコウィッツは、使っていたボールペンをペン立てに戻し、回転椅子から腰を上げて、 クリーム色のカーテンの向こう側に「お客様だけど、今良いかな?」と気軽に声を掛けた。 するとカーテンの向こう側から、透き通ったソプラノの返事がくる。 「ええ、良いですよ」 その声は三日前、衰弱しきった身体をなんとか動かして自分は生きているのだと主張し、 そのまま意識を失ってしまったあの女性のものだとムーシェには分かった。 エクシーレに彼女を運び入れてから三日間―――長いようで短かった時間を経て、彼女はようやく意識を回復し、 極普通に会話ができるようになったのだ。 彼女を助けたムーシェとしては、それだけでも十分に満足できる結果だったが、 どういうわけかさっさと医務室を出ようという気にはなれなかった。 ムーシェはそのままマルコウィッツの傍らに立ち、そっとクリーム色のカーテンを捲って、カーテンの内側に入り込んだ。 マルコウィッツが「私は残りの仕事を片付けるよ」と、カーテンの外側から言うのが聞こえ、続いて、回転椅子が軋む音が部屋に鳴り響いた。 消毒液の匂いに混じって、嗅ぎなれない甘い匂いが鼻腔を擽るのを感じ、ムーシェはパイプベットの上で横になっている彼女を見た。 薄緑色の患者衣に身を包んだ彼女は、以前見た時に比べてはるかに健康そうだった。 肌は色艶を取り戻し、目ははつらつとしていて、その艶やかで華奢な肢体からは、悪戯好きな猫のような雰囲気すら感じられた。 「あなたは……もしかして、ボクを助けてくれた人ですか?」 くりりとした深い青の瞳でこちらを見ながら、彼女は小首を傾げて、その小さな桜色の唇を動かして言った。 ムーシェは、どうして俺がそうだと分かったのだろうと思いながら、ふと彼女をじっと見つめていたことに気付いて、微かに目線を外した。 助け出した時、彼女はかなり衰弱していて、俺は防塵ゴーグルを付けていた状態だった。 防弾性のあるパイロットスーツも着込んでいたし、カービン銃だって持っていたのだ。 自分で言うのもどうかと思うが、あそこにいたシメオン・ムーシェと、ここにいるシメオン・ムーシェは、 まず一目で同一人物と分かる保障などないのだ。 いや、しかし……と、ムーシェはさらにこう考えた。 彼女は会う人全員に、無差別的にこうやって聞いているのではないか。 自分をあの棺桶から助け出した人物が分からないから、手当たり次第に、というわけだ。 それなら、彼女が俺にこういった質問をぶつけてきたのも、納得がいく。 そこまで考え込んでから、ムーシェは落ち着き払った緑色の瞳で彼女の碧眼を見つめ、 軽く相槌を打つように「ああ」と言って、少し間を置いた後に「そうだ」と言った。 すると、彼女の顔がぱっと笑顔に変わった。 その笑顔はまるで、茎の先にぽつりと成った蕾が、ゆっくりと花弁を開いていくような、そんな笑顔だった。 「ともかく、俺の助けた女性が、とても綺麗に笑う人で良かったよ」 苦笑しながら肩を竦めて、ムーシェは彼女に言ってみせた。 仰々しい態度を取られるよりは、こうやってしまったほうが肩の荷も下りて、楽に話し合えるだろうと思ったからだ。 それにもともと、ムーシェは階級の絶対上下関係を除いて、仰々しいことは総じて苦手であり、種類によってはそれを嫌っていた。 人によってはお世辞に聞こえるかもしれない言葉を受けて彼女は「そう言われるととっても嬉しいです」と、満面の笑みで答えた。 久し振りに見た明るい笑顔に、自分も次第に上機嫌になっているのが、ムーシェには分かった。 見舞いに来た人用だと思われるパイプ椅子に腰掛け、ムーシェは「助けて良かった」と小さく呟いた。 彼女の笑みを見ながら、ムーシェは心の中でもう一度だけ、助けてよかった、と呟いた。 彼女を助け出した理由も、どうして他人という気がしないのかも、今ではすべて分かっていた。 触れるべきではない記憶が、無意識に這い出してくる気色悪さに耐えながら、ムーシェは目尻を揉み、 そして彼女が不思議そうな顔をしてこちらを見ているのに気がついた。 「どうかしたのかい?」 「ところで……あの、こんなことを聞くのは失礼かもしれませんけど……なぜ、ボクを助けたんです?」 「……死んだ俺の妹によく似ていたんだ、瞳の色がな。ただ、それだけだ」 落ち込むまいと気を張って言ってはみたものの、結果は大失敗としか言いようがなかった。 いくら三年前の出来事だからと言って、事実が風化することなどない。 死んだ者は生き返らないし、生きている者は生きる限り生き続ける。いなくなったのなら、その帰還を待つか、諦めるしかない。 語尾に近づくにつれて尻下がりになった声でなにかを感じ取ったのか、彼女は心配そうにこちらを見ている。 その様子からなぜか、いつもと違う行動をとった主人を見上げる猫を連想してしまったので、俺は唇の端を持ち上げて、小さく笑った。 なんというか彼女は、猫のようなイメージが湧き易い。かつて、猫のように自由気ままだった、シメオン・ムーシェの妹のように。 「すまない。湿っぽい話だったな。忘れてくれ。実を言うと俺も、君を助けた理由をよく覚えていないんだ」 「あ、いえ……聞いたのはボクですから、そちらは悪くないですよ。悪いのはむしろボクの方です。すいませんでした……えぇと……」 申し訳なさそうに話すムーシェに気を使ってか、彼女は気弱そうに微笑んで見せて、ぺこりと頭を下げたのだが、言葉に詰まった。 その時になってようやくムーシェは自分がまだ一度も名前を名乗っていないことに気がついた。 彼女はムーシェの名前を言おうとして、それを知らないことに後から気づき、そのために言葉に詰まっているのだ。 よくある事とはいえ、なんだかずっと上手く事が運んでくれないなと思いながら、ムーシェは「自己紹介がまだだったな」と 苦笑しながら言って、彼女に言った。 「俺はシメオン・ムーシェ。この難民キャンプの持つ実動部隊の隊長を一応やっている、元政府軍の一等軍曹だ。よろしく」 名乗る時はいつもそうしているように、ムーシェは右手を彼女に差し出した。 すると彼女も右手を差出したので、ムーシェは彼女の華奢な手をしっかりと握って、軽く上下に振った。 「ボクはエルフィファーレ・ノエル・アルゼリアです。助けていただいてありがとうございます、軍曹殿♪」 「軍曹は止めてくれ。極普通にムーシェで良い。俺はもう政府軍の兵士じゃない。階級も今では意味がないんだ」 「それではボクのことはエルフィファーレと呼んでくださいな。呼びづらかったら、エルと呼んでも貰って構いませんから」 「了解だ。それでエルフィファーレ、話しは変わるんだが……君の処遇に関する話をしても良いか?」 彼女――エルフィファーレの手を放して、ムーシェは微笑みながらそう言った。 互いに名前が分かる安心感と言うのは、肩に圧し掛かる重責を微かに取り除いてくれた。 それにムーシェは自分と同世代の女性と話せること自体が嬉しかった。 エクシーレにもムーシェと同世代の女性はいたが、彼女らは総じてムーシェを実動部隊のリーダーとして、自分とは別種の人間として見ていた。 けれどエルフィファーレは、ムーシェを極普通の男として見てくれているような気がした。 ムーシェが彼女を助け出したと言う吊り橋効果もあったのかもしれないが、胸のもやもやがすっと消えて行くような気がして、 ムーシェは自然に笑顔になっていた。 「ええ、ボクもその話がしたかったところです。前の依頼主のところでは、散々でしたからね」 「というと、君はやはり傭兵か。本来なら君を雇って戦力にしたいんだが……生憎、こっちは金欠でな。どこへ行くも君の自由だ。 機体の修理はここでは無理だが、どこか別の整備工場に運べば、稼働状態まで戻してくれるだろう。その場合、トレーラーと作業員は、 こっちで貸し出すが―――」 「そういうサービスは要らないです。ボクはここに残って、少しお仕事をしてみて、気に入ったら居付こうかなって考えてたんです。 機体の修理の方は、後でも構いませんよ?」 「それは、本当か?」 予想外の返答に、ムーシェは一瞬目を点にして、自分の聞き間違いではないかと思い、聞き返した。 「本当のホントーですよー。まだ目が覚めて一日も経ってませんけど、ボクが眠ってる間に酷い事された形跡もないし、 先生も親切で、なにより命を助けられましたからねぇ……できれば、ここに居付きたいなぁと」 「それはこっちも願ってもないことだが……今居付いている場所が工場跡とは言え、難民キャンプということに変わりはない。 生活はもちろん苦しいし、環境だってまだ完全とは言えない。それでも良いなら、俺は君を歓迎する」 「これで話しは纏まりましたねー。それではムーシェさん、ちょっとこっちに来てくださいな。……そうですね、ここに座ってください」 ぽんぽん、とエルフィファーレがベッドを叩いた。白いシーツに覆われたエルフィファーレの両足の、ちょっと横といった位置だ。 ムーシェはまだなにかあるのだろうかと不思議に思いながら椅子から腰を上げた。 一応念のためと、ベットに腰を下ろす際、右腰に吊るしているホルスターのパッチを外しておく。 実際に掛かったことはないが、諜報員は色仕掛けで相手を骨抜きにした後、突然射殺するのだと、噂で聞いたことがあった。 そんなことはないだろうと頭の中で思いながら、ムーシェはエルフィファーレに顔を向け直す。 「で、どうしたんだ? まだ、なにか言いたいことが――」 あるのか? と続けようとした言葉は、唇から発せられることはなかった。 ムーシェの鼻腔を擽る、微かな薔薇の匂い。目には艶のある暗赤い髪の毛が映っていて、 エルフィファーレの柔らかな唇がムーシェの唇に押し付けられていた。 ムーシェはふとハイスクール時代に付き合っていた女としたファーストキスを思いだしたが、その甘美な思い出もすぐに消えて行った。 エルフィファーレの碧眼が悪戯っぽく笑みを浮かべ、自分の緑眼をじっと見つめているのが、ムーシェの視界に入ったからだ。 火照った頬にエルフィファーレの冷たい手が添えられ、熱を持ち始めた碧眼に吸い込まれ、 催眠術にでもかかってしまったかのようにムーシェは身体を強張らせていた。 頭の奥が熱を持って、正常な判断力を鈍らせている。 自分がキスをされているとムーシェが正しく認識できた時には、エルフィファーレの舌先がムーシェの口中に挿しいれられ、 無防備な舌を絡め取られていた。 今まで経験したことがない感覚に、ムーシェの背筋はぞくぞくと震える。 「ん……ふ……」 微かに声を漏らしながら、エルフィファーレはムーシェの顔を近づけた。 突然起こった甘美な出来事に対応出来ず、ムーシェはただただされるがままだった。 それを良い事に、エルフィファーレは口の中で唾液を交ぜあわせて、それを音を立てずに飲み込んでいく。 自分と彼女の唾液が交じり合ったものを飲み込んでいくエルフィファーレの姿は、 ムーシェの胸の鼓動を高めるには十分すぎるほど蠱惑的で、溢れ出す感情に釣られてムーシェは彼女の細い両肩に手を置いた。 このまま押し倒して、自分からキスをしようと、ムーシェはぼうっとしながら考えた。 が、ムーシェが力を込めようとした瞬間、エルフィファーレは唇をそっと離した。 混ざり合った二人の唾液が銀色の橋となって、二人の唇を繋いでいたが、それもエルフィファーレが唇をぺろりと舐めとるまでだった。 名残惜しげに銀色の橋は白いシーツに落ちて、細長い染みに変わる。 「ふふふ……ボクにとってムーシェさんは、白馬の王子さまですからねぇ。今のはボクのストレートな気持ちです」 「な……君はいきなり、いったい何を……」 「本当なら押し倒されたかったんですけど、先生がカーテンの向こう側に居ますしね。続きはまた今度、ということにしましょう」 嬉しそうに言いながら、エルフィファーレは唇に指先を当てて、蠱惑的に微笑んで見せた。 ムーシェはまた胸の鼓動が高鳴るのを感じ、狼狽した。 性的に興奮したと言うよりは、もっと綺麗な感情的欲求がそうさせているような気がしたのだ。 右腰のホルスターのパッチを元に戻しながら、ムーシェはエルフィファーレから目を離して、ベッドからゆっくりと立ち上がろうとした――― が、エルフィファーレはムーシェの左手をぎゅっと掴んで、その動作を中断させる。 「まだ他に、したいことがあるのか?」 「……いきなりで驚いてしまったなら、すいません。でも、もう一つだけムーシェさんにお願いしたいことがあるんですよ」 さきほど見せていた蠱惑的な表情は成りを潜め、今度は大人しそうな微笑みを浮かべながら、エルフィファーレが静かに言う。 猫を被っているのかと思ったムーシェだったが、その考えを自分で即否定した。 表面だけの取り繕いなら容易に見破る事ができる。 けれど、さっきのエルフィファーレは猫を被っているようにも見えないし、今でもそうだった。 「俺にお願いしたいこと、か……出来ることならやってやろう」 「なら出来ますよ。ボクをぎゅーって抱きしめてください。それだけでボクは、安心できますから」 にっこりと笑ったエルフィファーレだったが、ムーシェはその笑みにどこか影のようなものを感じ、 その影の正体を察して、浮かびかけた腰を再びベッドに下ろす。 あまりにもハツラツとしていたので忘れかけていたが、彼女はあのACのコクピットで数日間ずっと閉じ込められていたのだ。 いつ助けに来るとも知らない人を待ち続けながら、藁にも縋る思いで希望を持ち続け、衰弱死と餓死などの恐怖に耐えながら、生き抜いた。 過酷な斥候狙撃兵訓練も、死の恐怖までは教えてくれなかった。 あの十週間以上に長く思える一日を過ごし、絶望的な密室で狂わずにいたのは、彼女が精神的にタフだったからだろう。 それを賞賛していたのは、他ならぬ自分ではなかったか? いつの間にか彼女を戦士ではなく女として扱っていた自分に腹を立てながら、ムーシェは深呼吸をして意識を改めた。 甘美だった一時は忘れはしないが、今はその記憶に浸る時ではない。 今は彼女を戦う人間として賞賛し、そして同時に、彼女の孤独を慰めてやる時なのだ。 そうして、ムーシェはエルフィファーレをそっと抱きしめた。 右手は肩に回し、左手は背中に回して、彼女が苦しくない程度に、ぎゅっと手に力を込め、身体を寄せる。 エルフィファーレの細い腕が自分の背中に回るのを感じながら、ムーシェは彼女に「もう一人じゃない。よく耐えたな、君は」と囁いた。 答えは返ってこなかった。 ただ、肩を震わせる彼女の温もりと鼓動が、ムーシェには伝わってきた。 シメオン・ムーシェは戸惑いながらも、彼女を抱きしめ続け、自分の奥底にある感情的欲求の正体に気付き、束の間の自己嫌悪に浸った。 NEXT 投稿者:狛犬エルス 登録タグ: 狛犬エルス
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ヌビア王国 ヌビア王国 上へ この頁タグ
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Just Awake 61UrOkeodXL.jpg TVアニメ「HUNTER×HUNTER」(2011年版)ED1だが、SELECT MUSIC画面で絞り込める「アニメ」カテゴリの対象外になっているので注意。 ついにQubellで初めて「アニメ」カテゴリにLv10の楽曲が登場した。その楽曲は「GO! GO! MANIAC」。 Fear,and Loathing in Las Vegasの楽曲はLove at First Sightに続いて2曲目。jubeatでは英語版ではなく日本語版を用いている。 BASIC ADVANCED EXTREME LEVEL 3 7 10 Notes 238 543 807 BPM 191 Time 1 49 Artist Fear,and Loathing in Las Vegas ジャンル ポップス Version saucer 譜面※外部サイト ■ ■ ■ 動画 +譜面動画 譜面動画 YouTube 譜面動画 BASIC (フラワー+ハンドクラップ) 譜面動画 ADVANCED (フラワー+ハンドクラップ) 譜面動画 EXTREME (フラワー+ハンドクラップ) 譜面動画 EXTREME (シャッター) 譜面動画 EXTREME (シャッター+ハンドクラップ) 譜面動画 EXTREME (シャッター+ハンドクラップ+数字) 譜面動画 EXTREME (シャッター+ハンドクラップ+数字+同時押し色分け) 譜面動画 EXTREME (シャッター+ハンドクラップ+BPM80%+数字+同時押し色分け) 譜面動画 EXTREME (シャッター+ハンドクラップ+BPM60%+数字+同時押し色分け) ニコニコ動画 譜面動画 BASIC (フラワー+ハンドクラップ) 譜面動画 ADVANCED (フラワー+ハンドクラップ) 譜面動画 EXTREME (フラワー+ハンドクラップ) 譜面動画 EXTREME (シャッター+ハンドクラップ) +プレー動画 プレー動画 プレー動画 EXTREME (フラワー・EXC) PLAYER TA9N.C-Y プレー動画 EXTREME (シャッター・EXC) PLAYER CORBY.QS プレー動画 EXTREME (シャッター・EXC) PLAYER MO*KIBA. プレー動画 EXTREME (シャッター・EXC) PLAYER S2.RS-LI プレー動画 EXTREME (シャッター・EXC) PLAYER H0.GR*FT プレー動画 EXTREME (シャッター・EXC) PLAYER LULU.QS プレー動画 EXTREME (シャッター・EXC) PLAYER K-K.3 攻略・解説 各譜面の攻略に関する情報はこちらへ。 大回転の混フレが厄介。速度も速いのでレベル10強に感じました。 -- 名無しさん (2012-09-25 21 23 38) 総合力譜面。全体的に忙しく休みは少ない。難所は終盤のコンフレ大回転。8分だか偏ってるので上級者でないと見切れない。それ以外の部分は動画などで覚えれば押せそうな配置。初見ではレベル10の真ん中より上、それ以降では真ん中より下に感じるだろう。 -- 名無しさん (2012-09-25 21 31 09) 予想通りのドラム合わせ譜面。曲をしっかり聴いてそれからやるのも手かも知れない。 -- 名無しさん (2012-09-25 23 48 21) [EXT]DOUBLE IMPACTや元気でやってるのかい?のようなタフな交互連打が大半。高BPMに慣れるのが重要。 -- 名無しさん (2012-09-26 00 33 17) [EXT]上記の上下の交互連打+出張連打(右側多目)+polygonの回転スピードアップ。 -- 名無しさん (2012-09-26 23 20 27) [EXT]デスボが来るとこは実は稼ぎどころ。16分横3連はしっかり光らせるべき。右から始動だらけだからBaroqueとかで慣れておくのもよし。 -- 名無しさん (2012-09-27 07 22 33) 単純な16分交互(崖地帯)かと思いきや、点灯順や配置の引っかけのオンパレード。高BPMなので見てその場判断はかなりきつい。 -- 名無しさん (2012-10-02 23 47 21) アニメ(HUNTER×HUNTER)のEDよりも演奏時間の尺が少々長くなっているので初見注意 -- 名無しさん (2012-10-14 07 48 05) 8分大回転は一瞬だけ回転止まるのに注意 -- 名無しさん (2012-10-19 08 07 07) [ADV]曲にノるとやられるため、目押しで。 -- 名無しさん (2012-10-20 04 37 01) ↑↑マジでこれ。8分の時計回り回転+デスボだと思っていると一箇所必ずグレるしその後もワンテンポ早く押し続けてしまうので注意 -- 名無しさん (2012-10-25 19 58 58) [EXT]『メッセージ』って歌詞のとこのドラムを捌かせる最初の16分、途中で16分休符があって途切れてる。上でも言ってるように大回転デスボの所も、一度デスボが途切れるとこでしっかり8分休符により途切れてる。あとは、最初の『Life filled with vanity』で始まるとこの16分16連は左から始動の所は北斗で捌いていくといい。で最後の右から4連は自信があればスライド。右からが苦手な人はサビ直前の左からの16分は確実に光らせるのがよい。だけど右から始動の高速16分がきちんと叩ければかなり伸びる。ハンクラは絶対に聴くべき。 -- 名無しさん (2012-10-26 07 16 19)9a [BSC]エクセ狙いは背景のシャッターが全開した頃にグレやすくなるので注意。 -- 名無しさん (2013-01-30 14 02 55) [EXT]1小節以内に2回同じ所を打つ少々難解な乱打があったり、大回転後の発狂とかかなりNGゾーンがあったり、やりすぎると変なクセがついたり、実はフルコン難易度が結構高い譜面。 -- 名無しさん (2013-08-09 18 41 24) 名前 コメント ※攻略の際は、文頭に[BSC] [ADV] [EXT] のいずれかを置くと、どの譜面に関する情報かが分かりやすいです。 ※体感難易度を書き記す際は、クリア難度・スコア難度のどちらかなのかを明記してください。 また、攻略と関係ない投稿・重複した内容は削除の対象になります 攻略とは無関係の話は該当する欄(情報交換&雑談) にてどうぞ。
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『プリズム・アーク 〜プリズム・ハート エピソード2〜』は2006年8月25日にぱじゃまソフトより発売されたアダルトゲーム作品。タイトルの通り2000年に同社から発売された『プリズム・ハート』の続編であり、前作キャラクターの子供の世代が主人公となる。コミックマーケット71やオフィシャル通販では本作品のファンディスク『テレサとハート』も限定販売された。また、2008年1月25日にファンディスク『プリズム・アーク らぶらぶマキシマム!』が発売されている。 美少女ゲームアワード2006にてグラフィック賞・ベストキャラクター賞・プロモーション賞を受賞。 テレビアニメ版が2007年10月より放映された。 『プリズム・アーク -AWAKE-』のタイトルで2008年4月24日にプレイステーション2への移植版が発売した。 詳細(プリズム・アーク -AWAKE-) O・SO・BA -- (saf) 2008-06-24 01 27 05 O/SO/bA!!! -- (lip) 2008-06-24 23 30 32 名前 コメント すべてのコメントを見る
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Beat Eater/Awake Now Beat Eater/Awake Now アーティスト Vivid BAD SQUAD 発売日 2022年12月14日 レーベル ブシロード CDデイリー最高順位 2位(2022年12月14日) 週間最高順位 2位(2022年12月20日) 月間最高順位 5位(2022年12月) 初動総合売上 13657 累計総合売上 35601 収録内容 曲名 タイアップ 視聴 1 Beat Eater プロジェクトセカイ キャラソン 2 Awake Now CD/総合ランキング 週 月日 CDシングル 総合シングル 順位 週/月間枚数 累計枚数 順位 週/月間枚数 累計枚数 1 12/20 2 11307 11307 2 13657 13657 2 12/27 10 2203 13510 16 2203 15860 2022年12月 3 13510 13510 5 15860 15860 3 23/1/3 9 747 14257 747 16607 4 1/10 4 603 14860 603 17210 5 1/17 9 345 15205 345 17555 6 1/24 10 315 15520 315 17870 7 1/31 223 15743 223 18093 2023年1月 16 2233 15743 41 2233 18093 8 2/7 150 15893 150 34197 9 2/14 134 16027 134 34331 10 2/21 19 407 16434 407 34738 11 2/28 148 16582 148 34886 2023年2月 33 839 16582 59 839 34886 12 3/7 125 16707 125 35011 13 3/14 108 16815 108 35119 14 3/21 87 16902 87 35206 15 3/28 96 16998 96 35302 16 4/4 149 17147 149 35451 17 4/11 76 17223 76 35527 18 5/9 74 17297 74 35601 配信ランキング Beat Eater 週 月日 デジタルシングル 順位 週/月間DL数 累計DL数 1 12/20 19 1635 1635 関連CD RAD DOGS/シネマ
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C-3南東魔法の森。 光も届かぬような木々の陰に、何か蠢くものがいた。 それは翼竜であった。保護色を用いて巧みに隠れ潜んでいる。 ディエゴ・ブランドーがスタンド能力で生み出し、情報収集のために放った僕たちである。 よほど目がいいか、勘がよくなければ、その存在に気づくことは難しいだろう。 恐竜集団のうちの一団が魔法の森を探索していた。 他の参加者を見つけ、その情報を本体に知らせるためである。 そしてそのうちの一匹が、匂いを嗅ぎつけ、ほかの恐竜に知らせた。 匂いを辿っていくと、遠くに一人の男が見えた。 バンダナをつけた金髪の青年である。 全身血まみれで、ふらつきながら歩いている。 もっと詳しく様子を知ろうと恐竜たちが歩み寄ろうとし…止まった。 恐竜たちは恐怖した。 やばい。こいつはやばすぎるッ! あと一歩、ほんの一歩でも奴に近づいた瞬間、自分たちの首は仲良くお陀仏だ! 思考するより先に本能で、奴の恐ろしさを理解した! 奴の爆発するかのような殺気を、全身の皮膚で感じ取っていた! 太古の昔、地球を支配した種である自分たちなど、奴からすれば雑魚同然だ! その恐怖が恐竜たちを奴へ近づけさせなかった。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「ふん、鬱陶しい羽虫どもが。」 金髪の男がつぶやいた。 その男の名は波紋戦士、シーザー・A・ツェペリ…だった。 忌むべき敵を打ち倒せず、誇りと共に魂が砕けちっていた。 その死体に入り込み操るものこそ、シーザー最大の仇であるカーズであった。 影から覗きこむ存在に気づき、殺気を放ちけん制した。 どうやら、さきほど戦ったスタンド使いの男が操る恐竜が監視していたようだ。 恐竜を遠目にし、紅魔館での戦いを思い出しぐつぐつと煮えたぎったシチューよりも凄まじい怒りがカーズの胸のなかで燃えていた。 あの時、カーズはディエゴに勝っていたはずだった。 輝彩滑刀でディエゴの首をかっ切り、生意気なその面をゆっくりおがめられたはずだった。 「『世界“ザ・ワールド”』」 あの男の介入さえなければ。 存在に気づいた時には遅く、吹き飛ばされて紅魔館の外へ投げ出された。 拠点も奪われ、さらにシーザーとの戦いも強いられることになり余計な手傷をも負ってしまった。 JOJOからさえも味わったことのない屈辱的逃走体験を思い出すと、カーズの怒りにさらに油を注いだ。 「全くもって忌々しいッ!忌々しいが…」 カーズは考える。 先ほど自分を殴り飛ばした男、そいつはきっとスタンド使いだ。 スタンドについて自分はパチュリーと夢美の会話、恐竜のスタンド使いとの戦い。 まだスタンドという存在に数歩踏み入れただけに過ぎない。 加えて奴の能力の一端もつかめていない。 怒りを抑え、体制を整える方が先決だ。 「それにもうすぐ放送が始まる…奴を始末する算段はそれからだな」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ―――話しが長くなったようだが、これで第一回放送を終了する。 次の放送は昼の12時だ。それまで諸君の健闘を祈る。」 カーズは放送を聞き終えて思案する。 (ふぅむ、エシディシ、ワムウは無事か。まあ、奴らの実力を考慮すれば当然のことだがな。 それに、奴―サンタナとか人間どもに呼ばれていたか―も生きていたか。 スピードワゴンの名も呼ばれていたが奴は老人。寧ろ呼ばれていないほうがおかしいくらいだ。) 同族の無事を知り、当然という気持ちで笑みを浮べる。 同時に早期のエシディシやワムウ(サンタナもいるが)との合流を計画する。 (それに荒木の言うことでは一つ興味深いことがあったからな。) 地下の存在。その言葉がカーズの関心を引いた。 究極生物と言えども、カーズたちは太陽の光を弱点とする。 太陽の出ている日中はどこか拠点に立てこもるしかないと思っていたが、本当に地下があるのならとれる道も増えるものだ。 加えてエシディシやワムウも、この放送を聞き地下に潜っている可能性が高い。 地下を見つければ合流できる確率も上がるものだ。 (荒木はヒントを見た者なら分かるかもしれないがと言っていたな。 地下を見つけるためのヒントが会場のどこかに隠されているということか。 もしくは支給品などで渡されているという可能性もあるか? なんにせよ、地下の入り口の発見は必須だがな) 地下と仲間との合流を考えながら、カーズはもう一つ重要なことを思い浮かべていた。 つまり金色の像のスタンド使いについてである。 あの男は実に不本意だが自分を一時撤退させる程度の力を持っている。 荒木と太田を打倒する道中、奴の存在は大きな障害になりうる。 奴の能力の正体は暴かなくてはならない。 (あの男…おれが恐竜のスタンド使いとの戦いに集中していたとはいえ、近距離まで近づくことが出来るか? いや、このカーズはそんな間抜けな思考などしていない!あそこまで近づくまでに奴の存在には気づいているはず… つまり!つまりだ!おれに気づかれずに近づけたことに奴のスタンドのからくりが存在している!) カーズはスタンドの一端に気づき、さらに思考を進める。 スタンドの知識を得て先ほど初めて闘ったというスタンド戦の入門したてであるが、カーズは柔軟に考える。 知らないものからすれば、スタンドなんて代物は常識はずれに感じ対応するだけで精いっぱいだが、カーズは普通とは違う。 彼の一族のものたちは光に弱いという弱点を【当たり前】のものとして受け取っていたが、 カーズはその【当たり前】を破壊しようとした。石仮面を使って! カーズにとって常識を超えるなど、太陽が東から昇って西に沈むということぐらい当然なのだ! (奴は突如として身を現した。気づかれずに近づいたということは、奴はワムウのようなステルス能力の持ち主ということか? いや、奴が現れる前には物音も体温も感じなかった。もっとそれ以上の能力…このカーズが想像だにしていなかった力を持っているということか?) 自分に気づかれず近づける能力をカーズは考えた。 スタンドは生物にはできもしない力を持ち得る。 カーズはそのことを念頭に入れ、発想のスケールをさらに広げた。 例えば瞬間移動。 例えば異次元からの移動。 例えば思考へのジャグミング。 例えば…時間停止。 いくつか可能性を考えて一旦思考を切り上げた。 (まだ奴の力はさわりしか見ていない。 情報が足りん段階でどれか一つの仮説に固持すれば逆に追い詰められるだけだ。 何かしら正体を暴くための情報収集手段を講じる必要があるな。 それに…スタンドへの対抗策を考える必要もあるか。) カーズはサンモリッツホテルでのパチュリーと夢美の会話を思い出す。 奴らの会話から得た情報によると、スタンドはこちらから触れず、しかしスタンドから触る分には問題ない。 そのことを考え、カーズは自身の不利を悟った。 あらゆるものを切断する輝彩滑刀も、人間を容易くミンチにできるほどの蹴りも、1分間に600発の弾丸を放てる機関銃も、 スタンドを盾にすれば決して通ることはないのだ。 そのディスアドバンテージはカーズを歯噛みさせた。 金色のスタンド使いは荒木たちのもとにたどり着くまでに必ず排除せねばならない存在だ。 しかし、スタンド相手には自身の力は通じない。 (恐竜のスタンド使いは例外の様だが) 再戦するにせよ、その溝を埋めねば大きな痛手を負うことになるだろう。 (恐らくスタンドを攻撃できるのはスタンドのみ… ならばスタンドを得る必要があるな。 スタンドDISCを入れればスタンドを手にすることは確認済みだ。 そしてスタンドDISCの持ち主で知っているものと言えば…) パチュリー・ノーレッジと岡崎夢美。 二人の名が思いついた。 盗み聞きした情報によると、能力は鉱物への変身。 手にすれば、宇宙服のようなスーツを作り紫外線を遮断することも可能かもしれぬ。 「しかし、奴らの考察にはまだ利用価値がある。いま彼奴らを襲撃すればその旨みも失われるか…」 パチュリーと夢美にはカーズのない知識による考察が期待できる。 スタンドDISCを得る代わりに敵対関係になれば差し引きゼロ…いやむしろマイナスか。 「スタンドを得るだけならば、他にもスタンドDISCを持つ者もいるだろうな。今あの二人から奪うことに固執することもあるまい。」 カーズはそう結論付け、歩みを進めた。 潜んでいるシーザーの肉体の摩耗も激しい。 早く近くの施設に身を寄せ太陽光から逃れる必要がある。 頭の中で地図を広げ、近くの施設がどこで会ったかを考える。 「ここから近いのはD-3の廃洋館だったな」 目的地を定め、カーズの思考にゆとりができたせいか、一つのアイディアが新たに生まれた。 あの金色のスタンド使いの情報を得る方法だ。 「そうだ、あの男にだれかほかの参加者をぶつけて観察するのだ。科学者が試薬を効果を試すときに用いる使い捨てのリトマス紙のようにな」 あの時は自分が対峙したためどうなっているのか理解できなかった。 ならば話は単純だ。誰かと戦わせてその結果を影から見ればいい。 その誰かがいくら傷つこうがどうでもいい。 くたばれば余分な参加者が減って結構だ。 相打ちになればもうけものだ。 何もできずに殺されようがデータぐらいは得られるか。 傍から見れば卑怯な手だと揶揄されるかもしれぬ。 しかしカーズにとってそんな評価なぞ、道端でくたばっている浮浪者の死因を考えるよりもどうでもいい。 最終的に勝てばいいだけなのだから。 【C-3 南東魔法の森/朝】 【カーズ@第2部 戦闘潮流】 [状態]:怒り、疲労(中)、体力消耗(大)、右腕欠損、胴体・両足に波紋傷複数(中)、全身打撲(大)、シーザーの死体に侵入 [装備]:シーザーの死体(心臓欠損、胴体に大きな裂傷二つ、出血中)、狙撃銃の予備弾薬(5発) [道具]:基本支給品×3 [思考・状況] 基本行動方針:生き残る。最終的に荒木と太田を始末。 1:廃洋館に移動。体勢を立て直す。 2:どんな手を使ってでも勝ち残る。 3:地下への入り口を探す 4:金色のスタンド使い(DIO)は自分が手を下すにせよ他人を差し向けるにせよ、必ず始末する。 5:上記のためにも情報を得る。他の参加者と戦わせてデータを得ようか。 6:スタンドDISCを手に入れる。パチュリーと夢美から奪うのは『今は』止した方がいいか。 7:この空間及び主催者に関しての情報を集める。そのために、夢美とパチュリーはしばらく泳がせておく。 時期が来たら、パチュリーの持っているであろうメモを『回収』する。 [備考] ※参戦時期はワムウが風になった直後です。 ※ナズーリンとタルカスのデイパックはカーズに回収されました。 ※死んだ筈のシーザーを目の当たりにした為、ワムウとエシディシの生存を確信しています。 ※シーザーの死体の体内に侵入し肉体を乗っ取っています。 日中でも行動出来ますが損傷と失血が激しく、長時間の使用は不可能でしょう。 ※ディエゴの恐竜の監視に気づきました 119:スウィートビター 投下順 121:meet again 119:スウィートビター 時系列順 143:Lucky Strike 082:OOO-オーズ- カーズ 121:meet again
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BPM EASY BASIC ADVANCED EXPERT MASTER 170 2 3 7 8 11 EASY BASIC ADVANCED EXPERT MASTER (170){4} 2h[1 2],,,, ,,,8, 8h[1 2],,,, ,,,6, 6h[1 2],,,, ,,,, 4,4,4,{16}4,,3,5, {1} 26, {8} 16,8,7,83,1,2,47,5, 6,25,4,3,46,5,24,3, 83,1,2,16,8,7,52,4, 3,74,5,6,24,3,46,5, 27,1,8,47,5,6,25,4, 3,14,2,3,24,3,28,1, 72,8,1,52,4,3,74,5, 6,85,7,6,75,6,71,, 8h[4 1],,1,1h[4 1],,2,2h[4 1],, 3,3h[4 1],,4,4-8[8 1],,5-2[8 1],, 1h[4 1],,8,8h[4 1],,7,7h[4 1],, 6,6h[4 1],,5,5-1[8 1],,4-7[8 1],, 2h[4 1],,4,4h[4 1],,5,5h[4 1],, 7,7h[4 1],,8,1-5[8 1],,8-3[8 1],, 6h[4 1],,8,8h[4 1],,1,1h[4 1],, 3,3h[4 1],,4,5-1[8 1],,4-7[8 1],, 8,,8,8-4[8 1],,2,2-5[8 1],, 7,7-4[8 1],,1,1-5[8 1],,8^3[8 1],, 7,,7,7-3[8 1],,1,1-5[8 1],, 8,8-4[8 1],,2,2-6[8 1],,7^4[8 1],, 1,,1,1-5[8 1],,7,7-3[8 1],, 6,6-2[8 1],,4,4-8[8 1],,2^5[8 1],, 8,,8,8-4[8 1],,2,2-6[8 1],, 4,4-8[8 1],,,,3b/8b,1b/4b,2b/5b, ,,,16,58,47,,7h[4 1], ,6h[4 1],,5h[4 1],,6^1[8 1],1^4[8 1],, ,,,83,41,52,,2h[4 1], ,3h[4 1],,4h[4 1],,3^8[8 1],8^5[8 1],, ,,,14,25,36,,7-4[8 1], ,8^5[8 1],,2^5[8 1],,1-5[8 1],,8^3[8 1], ,,8b,,,,,2-6[8 1], ,3^8[4 1],3,,,,,8h[4 1], ,7,56,,4,56,,7-2[8 1], ,1-4[8 1],,2-5[8 1],,7,8,1h[4 1], ,2,43,,5,43,,2-7[8 1], ,8-5[8 1],,7-4[8 1],,1,2,3h[4 1], ,5,67,,8,67,,1-6[8 1], ,8-4[8 1],,6-3[8 1],,8,7,1h[4 1], ,4,23,,1,23,,7^4[8 1], 7,,2,2^7[8 1],,5,4,3, ,1^6[8 1],2,3,4,5^8[8 1],4,3b, ,2^5[8 1],1,8,7,6^3[8 1],7,8b, ,8^3[8 1],7,6,5,4^1[8 1],5,6b, ,6^1[8 1],5,4,3,2^7[8 1],3,4b, ,4^7[8 1],3,2,1,8^5[8 1],1,2b, ,3^8[8 1],4,5,6,7^2[8 1],6,5b, ,5^2[8 1],6,7,8,1^4[8 1],8,7, ,7^4[8 1],8,1,2,3^6[8 1],2,1-5[8 1], {1} ,,,,,,, E 名前 コメント
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【登録タグ A yngw 曲 鬱多シノ】 作詞:yngw 作曲:yngw 編曲:yngw 唄:鬱多シノ 曲紹介 チャラい人たちの曲 諦観の畔で叫ぶ嘲弄。爆音推奨ロック 歌詞 (動画歌詞より転載) 混濁 裂傷 尽くイメージ 酔狂述べるアイデア成し 博識 雑踏 割り込む街は起動を修正 (さぁ)首吊り 献身 劣等 芽を摘み 口論の末に崩れ落ち 無秩序 発狂あくまで贋物の人影すらもなく ガラクタでさえ異を唱え 埋もれるタスクうろ覚え 黒幕 洗脳 即ダメージ 操る眼窩 光は無し 悪食 才能 音信不通つられて呪われた意味に 正常 発達 振る舞い 産声乾き傾れ込み 交わる怪奇 詰め寄った後の理想はかくも虚しい 五月雨浴びて血迷い 気楽な装備張り合い 共感せぬ餓えに幾度群れは沈んだ 興廃、再生 劇場の虚飾に乖離 凪いだ故は媚びる派閥の王に 暗がりで乱れた脆弱ないい子 知らぬ顔で高笑い情事 具合はどうだい総じて求めずに 晒した前科 釘を刺し 躊躇う暇も在りはしない 器用に喘ぎ塗り替えたのは 反逆 自虐 喪失感 身軽に剥がれた誠実 取り持つべくは詰めの甘い 浮世の空気 好き勝手にすりゃ序章だけが醜い 翻弄の果てに飛び降り 疲れたような今日限り 夢寐に取り出す謎 額縁から溢れ 自惚れ、欠落 溶かし全て飲み干そうか 使い回し期限切れ娯楽 供養した隙に愛を着飾ったり 悲劇 喜劇 未だ逃走中の 燃え尽きてすぐに鬱が苛むから 忘れ去るは価値観のせいに 浮かばぬ過去も 惨事グロテスク 幼い口の下衆笑い弔辞 間違いも絶えず渦を巻く件へ コメント 名前 コメント
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アウェイク 収録作品:悪魔城ドラキュラCircle of the Moon[GBA] 作曲者:戸島壮太郎 概要 最初に探索するエリア「地下墓地(Catacombs)」で流れるBGM。 本作における数少ないオリジナル曲の一つで、オリジナルのステージ曲はこれと「fate to despair」のみ。 この作品の主人公ネイサン・グレーブズのテーマ曲として扱われている。 なぜ最初が地下墓地かというとオープニングで主人公達は悪魔城へ乗り込むが、ドラキュラによって地下へ落とされてしまうから。 悪魔城の地下墓地・・・というと暗くて怖い曲を連想してしまうが、ここは最初のステージだけあって軽快かつ勇壮な曲に仕上がっている。 耳に残る美しいイントロから、テンポの良い勇猛果敢なメロディーが続くキャッチーな音楽で、本作の目玉というべき力の入った一曲。 また特筆すべきはその音質でGBAのPCM音源をフルに使用した、非常に質感のある音色で演奏されている。 初期のアドバンス作品の音楽はいわゆるピコピコ音のPSG音源をメインにしたものが多いが、ローンチタイトルの本作でこれほどの曲を作り出したのは見事。 PCM音源はPSG音源と比べてずっと容量を使うため、本作ではかなりの容量をサウンドに回しているのが見て取れる。(*1) 『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』でアレンジ版が登場。まさかこの曲がアレンジされると予想できた人はいたのだろうか。 編曲者は関河義人氏が担当。アドバンスの音源から大幅に進化した豪華な音色が使われている。 過去ランキング順位 第6回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100 939位 みんなで決める2018年の新曲ランキング 126位(スマブラSP) みんなで決めるゲームボーイアドバンスBGMベスト100 11位 みんなで決める大乱闘スマッシュブラザーズBGMランキング 82位(スマブラSP) みんなで決める一面BGMランキング 57位 みんなで決めるアレンジBGMランキング 309位(スマブラSP) みんなで決める2000年~2007年の名曲ランキング 54位 サウンドトラック 悪魔城ドラキュラ Circle of the Moon Castlevania 白夜の協奏曲 オリジナルサウンドトラック
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